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咽頭の内面での機能に関連した咽頭挙筋群の解剖学的考察

 

咽頭の内面での機能に関連した咽頭挙筋群の解剖学的考察』

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

 

44の標本の咽頭挙筋群を調査。咽頭挙筋群の口蓋扁桃/喉頭蓋/披裂軟骨/梨状陥凹/甲状軟骨/咽頭後壁への付着を確認。これは咽頭筋が嚥下以外に、喉頭軟骨への付着を介して呼吸や発声にも関与していることを示唆している。


使用された標本の内訳:男性13人/女性9人 左右22個ずつ計44個

咽頭挙筋群は口蓋扁桃 Tonsil 44、喉頭蓋 Epi 12、披裂軟骨 Ary 29、梨状陥凹 Prf 42、甲状軟骨 Thy 42、咽頭後壁 Post.wall 44に挿入されていた(数字は全44の標本のうちその部位に付着していた数)。これにより4タイプに分類できる。


咽頭挙筋群:茎突咽頭筋、耳管咽頭筋、口蓋咽頭
咽頭の縦走筋Longitudinal Pharyngeal Muscles


披裂軟骨に付着した咽頭挙筋29例のうち17例は、斜披裂筋の半分(9例)〜全体(8例)と融合しており、斜披裂筋と共に声帯を動かすことができる。


44の標本のうち16例にはSPP耳管咽頭筋が無く、残り28例では見つかったが、その内22例では筋が非常に小さく薄かった。また、SPPとSTP茎突咽頭筋はPP口蓋咽頭筋に咽頭部で合流して混ざり合っていた。


SPPとSTPとPPは咽頭内面で線維が混ざっていたため、全ての標本で、3つの筋の挿入領域を区別することが困難だった。


SPP=salpingopharyngeal muscle=耳管咽頭
STP=stylopharyngeal muscle=茎突咽頭
PP=palatopharyngeal muscle=口蓋咽頭


ツイート主による補足:
この披裂軟骨に付着した咽頭挙筋は、披裂喉頭蓋ひだの形成に寄与しているようです。「披裂喉頭蓋筋は存在しない(存在するのは発達不全の甲状披裂筋の一部)」説または「披裂喉頭蓋筋は口蓋咽頭筋の垂直線維と連続し喉頭蓋には挿入されていない」説がありますが、この研究はそれを支持するものだと。

 

 

元ツイート:

 

 

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