『歌手の喉頭の高分解能CTによる3Dイメージングーパイロット研究』
fo,foのオクターブ上,foの2オクターブ上の3つを歌唱中のプロ歌手(ソプラノとアルト5人ずつ)をHRCTで調査。結果、foオク上→2オク上発声時に披裂軟骨の内転と揺動(inward rocking)と輪状軟骨の後傾が示された。
ソプラノのfo→foオク上発声時に声帯は12〜13%伸長、foオク上→fo2オク上の追加の伸長は、輪状甲状関節のタイプAでは10%、タイプB/Cでは4%。
アルトのfo→foオク上発声時に声帯は11〜12%伸長、foオク上→fo2オク上の追加の伸長は、同Aでは8%、B/Cでは4%。
タイプAはB/Cと比べ伸長率が有意に高かった。
声門の長さ,声門下の直径,前交連と頚椎の間の距離は、ソプラノとアルトの間に有意差は無かったが、アルトの方がいずれも値が大きい傾向だった。
fo = 基本周波数 = F0
fo+1 8va = foのオクターブ上
fo+2 8va = foの2オクターブ上
HRCT = High-resolution Computer Tomography = 高分解能コンピュータ断層撮影
輪状甲状関節のタイプについて>
輪状甲状関節は3タイプ(ガッチリ安定A型、やや不安定なB型、不安定なC型)。プロの女性歌手の母音持続発声時の声帯伸長度は、話声位のoct上ではA14%・B/C13%と同等、2oct上では8%・4%と有意な差。つまり特に高音では、関節の安定度によって声帯の伸び率が異なる。https://t.co/N3f89Rcvh2 pic.twitter.com/DRh9XpcrA2
— 風地@毎日音楽の話を(も)しています (@huuchi) 2020年6月16日
追記:fo→foオク上発声時の声帯の伸長率は、ソプラノのタイプAが13%でB/Cが12%、アルトのタイプAが12%でB/Cが11%。
inward rocking = 揺動:
披裂軟骨が輪状軟骨弓上の披裂関節面で前下方(内下方)へ傾く動きのこと
披裂軟骨の動きについては、これが分かりやすくて良いと思います。動きは3つ、みんなが知ってる回転、前後の滑走、そして揺れ(内側への傾斜)です。https://t.co/TpOw8j8aCj のスライド13枚目。 pic.twitter.com/CinW7zQYnH
— 風地@毎日音楽の話を(も)しています (@huuchi) 2021年1月8日
元ツイート:
歌手の喉頭の高分解能CTによる3Dイメージングーパイロット研究 https://t.co/JpVJTNNozJ
— 風地@毎日音楽の話を(も)しています (@huuchi) 2023年4月8日
fo,foのオクターブ上,foの2オクターブ上の3つを歌唱中のプロ歌手(ソプラノとアルト5人ずつ)をHRCTで調査。結果、foオク上→2オク上発声時に披裂軟骨の内転と揺動(inward rocking)と輪状軟骨の後傾が示された。 pic.twitter.com/kOWr3cA28x
この記事及び元ツイートは論文(の存在)を紹介するだけの簡単なものですので、詳しい内容についてはリンクから元の論文を参照してください。