huuchiの音楽論文案内

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ヒトの喉頭の形と大きさの思春期後の発達の軌跡

 

『ヒトの喉頭の形と大きさの思春期後の発達の軌跡』

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

 

男女105人ずつのCT画像から甲状軟骨の3次元再構成を行い、性別,年齢,BMI,身長が、甲状軟骨のサイズと形に及ぼす影響を分析。


男性では、年齢のみが強い影響を示した。高齢男性は甲状軟骨全体のサイズが大きくなり(思春期以降、10年に0.7%の割合で大きくなる)、左右の甲状軟骨板の間の角度が減少した(より鋭角になる=気道が狭くなる)。


女性では、年齢,BMI,年齢と身長の相互作用は、甲状軟骨に対して有意な影響があった。左右の甲状軟骨板の間の角度は、高齢女性では増加し(より鈍角になる)、BMIが大きい女性では少なくなった(より鋭角になる)。


BMIの影響の仕方は男女で同じようであるが、女性のみ統計的有意性に達した(男性もBMIが大きいと左右の甲状軟骨板の間の角度がより鋭角になる傾向はあったが、有意差があるほどではなかった)。


甲状軟骨の形状に影響を与える最も重要な因子は性別であり、年齢やBMIとは無関係に変動の14.9%を占めた。


ヒトの頭頸部の全ての軟組織と硬組織は、思春期以降も形状やサイズは変化し続ける(頭蓋骨、外耳、外鼻など)。


45〜55歳はホルモン値が変化する時期であり、女性では卵巣機能の停止(閉経)、男性では精巣機能の低下が起こる。
男女共、44歳及び46歳の群と、55歳以上の群を比べた際に、喉頭に顕著な形状の違いがあった。これは45〜55歳の年代が、喉頭の形状変化が進行する重要な時期であることを示唆している。


喉頭の寸法は成人男性と成人女性では10〜50%異なる。
思春期以後、18〜60歳の喉頭の形や大きさの発達は殆ど注目されていない。
類似した喉頭の形態を持つグループ(喉頭の形態のタイプ)の存在が推測されている。


“measurements taken from cadaver specimens may be inaccurate due to shape changes caused by the post mortem alteration of the tissue or by the excision of the organ from the constraints in the neck.”
(訳:死体の標本から得られた測定値は、死後の組織の変質や頸部の圧迫による臓器の切除による形状の変化により、不正確になる場合がある。)

 


元ツイート:

 

 

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