huuchiの音楽論文案内

音楽関連の論文案内ツイートを記事にまとめています。過去ツイも順次追加中。

良性喉頭病変におけるS/Z比の治療前後の比較

『良性喉頭病変におけるS/Z比の治療前後の比較』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 喉頭微細手術を受けた良性喉頭病変(声帯結節,声帯ポリープ,声帯嚢胞)患者65人における治療前後のS/Z比を比較した。 S/Z比は、/s/の最長発声持続時間を/z/の最長発声持続時間で割って…

喉頭病変の指標としてのS/Z比

『喉頭病変の指標としてのS/Z比』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov S/Z比の実用性を、喉頭病変(声帯結節,声帯ポリープ)のある音声障害患者28人,同病変のない音声障害患者36人,正常発声者86人で比較調査。/s/持続発声に3群に差はなかったが、喉頭病変のある音声障害…

ファドの声の音響および発声の特徴

『ファドの声の音響および発声の特徴』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 低いピッチ,しわがれ声,緊張性の高い声として知覚的に捉えられるファド(ポルトガルの民族歌謡)の声の特徴を歌手15人で調査。 ファド歌手の発声持続時間とs/z比は声帯運動の非効率を示す閾値…

フラメンコ歌手の発声中の声門上活動の分析

『フラメンコ歌手の発声中の声門上活動の分析』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov フラメンコ歌手18人の様々なピッチ,音量,発声課題の声門上活動をフレキシブル内視鏡で調査。音量が小及び中の場合と比較して大の場合は、声門上部の内側圧迫,前後圧迫の値が高く、喉…

過緊張性発声障害の被験者における声門上圧迫に対するハミングの即時効果

『過緊張性発声障害の被験者における声門上圧迫に対するハミングの即時効果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 過緊張性発声障害(MTD)の声門上圧迫がハミングにより矯正されるかを、患者23人(男性13人,女性10人)と喉頭に異常の無い対照群15人で調査。 研究参加者は…

反回神経により供給される内転筋群の神経パターンの多様性

『反回神経により供給される内転筋群の神経パターンの多様性』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 喉頭の内転筋における反回神経からの神経供給パターンを75(片側150)のヒト喉頭で解剖調査。披裂筋,外側輪状披裂筋,甲状披裂筋は、反回神経だけでなく、上喉頭神経の内…

グラミー賞を受賞した一流パフォーマーにおける喉頭微細手術の技巧

『グラミー賞を受賞した一流パフォーマーにおける喉頭微細手術の技巧』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov グラミー賞を受賞した一流歌手18人(242回のノミネートから80回受賞)の喉頭微細手術を分析。18人全員の声質は大幅に低下しており、1つ以上の喉頭病変を有し…

water resistanceが声帯振動に与える影響:高速デジタル撮像研究

『water resistanceが声帯振動に与える影響:高速デジタル撮像研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 水中チューブ発声の、シリコンチューブの水深が水面から5,10,18cmのそれぞれの場合の声帯振動への影響を、訓練経験のある歌手4人を含む健常者8人で調査。 チュー…

ストロー発声による音声疲労の治療効果

『ストロー発声による音声疲労の治療効果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ストロー発声の効果を健常な25人で調査。1時間の発声タスク(PTP(発声閾値圧),EFFT(発声努力),DISC(喉頭不快感)の増加が観察された)の後に、10分間のストロー発声または発声の休息を行い…

Water resistanceにおける訓練効果について一声の高さにおける検討一

『Water resistanceにおける訓練効果について一声の高さにおける検討一』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/larynx/32/02/32_117/_pdf “Water resistanceとは,semi-occluded vocal tract exercise(SOVTE)という音声治療手技の一つ”“水が入った容器にス…

痙攣性発声障害と過緊張性発声障害の鑑別診断のための舌交互反復運動の生理学的検証

『痙攣性発声障害と過緊張性発声障害の鑑別診断のための舌交互反復運動の生理学的検証』 https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2013/133151/201324119A_upload/201324119A0008.pdf “痙攣性発声障害か過緊張性発声障害であるかの鑑別診断は,病歴や音…

教師の声の空気力学的,音響学的,自己認識パラメータに対するウジャイ・プラナヤマの即時効果

『教師の声の空気力学的,音響学的,自己認識パラメータに対するウジャイ・プラナヤマの即時効果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ウジャイ・プラナヤマ(ヨガの呼吸法の一種)の声への影響を、ヨガ経験の無い健常な女性教師20人で調査。 結果、音声の強度やジッ…

ブラマリ・プラナヤマが正常音声の女性の声の音響および空気力学的パラメータに与える影響

『ブラマリ・プラナヤマが正常音声の女性の声の音響および空気力学的パラメータに与える影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ブラマリ・プラナヤマ(ハミングを伴うヨガの呼吸法の一種)の声への影響を、ヨガ経験の無い健常女性24人で調査。 結果…

グロッタルフライ及びあくびーため息法という2つの個別の発声促進技術が女性言語療法学生の発声に及ぼす影響:パイロット研究

『グロッタルフライ及びあくびーため息法という2つの個別の発声促進技術が女性言語療法学生の発声に及ぼす影響:パイロット研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov GF又はあくびーため息法(YS)の発声への影響を、女性ST学生36人を①GF群②YS群③対照群の3群に分け調査…

Voice therapy

『Voice therapy』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/orltokyo1958/45/6/45_6_493/_pdf “voice therapyが有効な病態,および具体的な治療法について説明する”“Voice therapyとは廣瀬 1) によると,声の衛生指導や訓練を通じて発声の習慣や方法を変える…

声帯の運動学と動力学に対する腫脹の影響

『声帯の運動学と動力学に対する腫脹の影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 声帯の腫脹のメカニズムと音声障害における役割を明らかにするために、「腫脹が声帯粘膜固有層に限局し、カバー層の体積,質量,剛性(stiffness)が変化する有限要素モデル」を使用しシミ…

成人喉頭軟弱症

『成人喉頭軟弱症』 www.jstage.jst.go.jp “喉頭軟弱症 laryngomalacia の多くは小児、特に新生児にみられるため、先天性の子どもの病気と考えられがちであるが、後天性の成人症例の報告もまれではない。多くは脳血管障害後や神経筋疾患に伴って発症”“喉頭蓋…

音楽療法士を対象とした発声訓練プログラム─開発に向けた予備的研究─

『音楽療法士を対象とした発声訓練プログラム─開発に向けた予備的研究─ 』 www.jstage.jst.go.jp “音声障害が起こりやすい職業には,歌手,学校教員,アナウンサー,保育士等の,いわゆるprofessional voice usersが挙げられる”“男性教諭よりも女性教諭にお…

舞台俳優と発声訓練を受けていない対照者の声門上活動とスペクトル傾斜の比較

『舞台俳優と発声訓練を受けていない対照者の声門上活動とスペクトル傾斜の比較』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 発声訓練経験のある舞台俳優10人と経験のない対照群10人の声門上の活動を比較。 発声課題中に舞台俳優は喉頭と咽頭のより高い活動を示した。これは…

合唱の声の音響的及び知覚的尺度に対する身体的及び発声による3つのウォームアップ方法の効果:若い集団における再現性研究

『合唱の声の音響的及び知覚的尺度に対する身体的及び発声による3つのウォームアップ方法の効果:若い集団における再現性研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 同じ研究者の同様の研究( https://huuchi.hatenablog.com/entry/2024/05/22/193931 )の再現を、より…

合唱の声の音響的及び知覚的尺度に対する身体的及び発声による3つのウォームアップ方法の効果

『合唱の声の音響的及び知覚的尺度に対する身体的及び発声による3つのウォームアップ方法の効果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 声のためのウォームアップ3種(①発声のみ②運動のみ③運動&発声)の効果を3つの大学の合唱団で調査。ウォームアップ後、各合唱団が民謡…

演劇学校における発声トレーニングが生徒の声に与える影響

『演劇学校における発声トレーニングが生徒の声に与える影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 少ない労力でより大きな声を出したりスタミナを得ることを主目的とした発声トレーニングの効果を、大学院の演劇学科の1年生14人で調査。結果、発声トレーニングによる…

歌のウォーミングアップにおける上気道の体温調節

『歌のウォーミングアップにおける上気道の体温調節』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 歌のウォーミングアップによる上気道の体温変化を10人の歌手で調査。結果、ウォーミングアップ前と比べ、後では上気道の温度が有意に上昇(≧0.5度)した。 参加者は、十分にウォ…

女性喉頭に対するアンドロゲン療法の影響の定量化

『女性喉頭に対するアンドロゲン療法の影響の定量化 』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 女性から男性への性別適合を行っているトランス男性のセミプロ歌手に対するアンドロゲン療法の影響を調査。 平均F0は治療前228.45Hz(140.25Hz〜430.64Hz)から治療3〜4ヵ月で11…

音響計測とシミュレーションによる鼻腔・副鼻腔の音響解析

『音響計測とシミュレーションによる鼻腔・副鼻腔の音響解析』https://www.konan-u.ac.jp/hp/kitlab/pub/sci19.pdf “鼻腔には上顎洞,前頭洞,蝶形骨洞,篩骨洞という副鼻腔が接続されており(図1参照)、鼻腔と相互作用して複雑な音響特性を生み出す” “鼻…

乳がんの外科的介入治療後のプロの歌声の自己報告された変化:女性プロ歌手を対象としたパイロット調査研究

『乳がんの外科的介入治療後のプロの歌声の自己報告された変化:女性プロ歌手を対象としたパイロット調査研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 乳がんの手術や関連した治療が歌声に与えた主観的な影響を女性プロ歌手56人で調査。 ⚠️以下の内容には、乳がん患者の…

音声治療におけるオペラの声質によるエクササイズの役割を探る

『音声治療におけるオペラの声質によるエクササイズの役割を探る』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov オペラ発声が声のピッチ,強さ,質,発声能力に与える影響を、実験群(声の健康教育とオペラ発声を用いたエクササイズを実施)31人と対照群(声の健康教育のみ実施)31人…

ヒト声帯筋における組織化学的および形態計測学的な加齢変化

『ヒト声帯筋における組織化学的および形態計測学的な加齢変化』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 46〜87歳の成人43人の甲状披裂筋と後輪状披裂筋の加齢変化を標本で調査。 甲状披裂筋の筋繊維の平均直径は、I型線維(遅筋)38.46ミクロン、II型繊維(速筋)は39.68ミク…

喉頭と咽頭の解剖学:マルチスライスCTによって明らかにされた年齢,性別,身長の影響

『喉頭と咽頭の解剖学:マルチスライスCTによって明らかにされた年齢,性別,身長の影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 320-ADCTによる3D画像を使用し、成人54人(男性30人,女性24人)の咽頭と喉頭を測定し、性別,年齢,身長の影響を分析。 計測されたすべての長さ…

DSV-SOVTEが音声症状のある被験者の客観的および主観的効果に及ぼす影響

『DSV-SOVTEが音声症状のある被験者の客観的および主観的効果に及ぼす影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 二重振動源によるSOVTE4種(①water resistance②舌トリル③リップトリル④ラズベリー(舌と唇のトリル))の効果を、音声症状のある84人を4群に割り当てて調査…