huuchiの音楽論文案内

音楽関連の論文案内ツイートを記事にまとめています。過去ツイも順次追加中。

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ピッチ、レジスター、歌唱モードの制御における外部骨格機能:女性歌手のX線撮影による観察

『ピッチ、レジスター、歌唱モードの制御における外部骨格機能:女性歌手のX線撮影による観察』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 女性歌手1人の歌唱時の咽喉頭を調査。ピッチに関連した声帯の伸長は非線形で、ピッチ上昇に連れ伸びにくくなった。最も高い音域では声…

声の習慣と行動:フラメンコ歌手の音声ケア

『声の習慣と行動:フラメンコ歌手の音声ケア』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov クラシック歌手46人/フラメンコ歌手48人の、発声時の症状、衛生行動、飲酒・喫煙習慣、音声ケアなどを比較調査。前者と比べフラメンコ歌手は、音声疲労、粘膜の脱水、音声外傷、筋の…

ファド歌手における音声障害の有病率、特徴、及び影響

『ファド歌手における音声障害の有病率、特徴、及び影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ファド歌手111人の自己申告による音声障害の有病率は39.6%。診断の結果、声帯結節/機能性発声障害/声帯ポリープが多かった。主な自覚症状は音声疲労と嗄声。結論として、フ…

仮声帯発声の音声治療

『仮声帯発声の音声治療』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp1960/42/3/42_3_213/_pdf “症例は66歳の男性で,嗄声を主訴とし来院した.軽度の声帯溝症を伴った仮声帯発声の診断”“喉頭ファイバースコープを用いた視覚的フィードバック法および音声訓練…

プロのオペラテナーのレジスター遷移の分析のための硬性喉頭鏡を使用した高速イメージング

『プロのオペラテナーのレジスター遷移の分析のための硬性喉頭鏡を使用した高速イメージング』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov テナー歌手9人の母音/i/での220Hz→440Hzのレジスタ遷移を観察。SVaPへ遷移中7人がF0上昇と共に喉頭蓋が強く収縮、声帯の観察が妨げられ…

ベルカントトレーニングが歌声の音響的および空気力学的特性に及ぼす影響

『ベルカントトレーニングが歌声の音響的および空気力学的特性に及ぼす影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 大学院生21人/大学生16人の2年間のオペラ歌唱トレーニングの影響を調査。結果、声域と音圧レベルが増加し、吸気及び呼気流の増加/喉頭の抵抗の減少など…

胃食道逆流症による喉頭形態変化

『胃食道逆流症による喉頭形態変化』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 慢性喉頭症状を持つプロボイスユーザー96人の逆流症による喉頭変化を0〜7(最大)のスケール評価。結果、披裂浮腫(5.07+/-1.08),披裂間浮腫(6.18+/-1.12),声帯浮腫(5.67+/-1.04),仮声帯浮腫(4.96+…

プロのリリコ歌手と初心者の呼吸方法の比較研究

『プロのリリコ歌手と初心者の呼吸方法の比較研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov プロ歌手7人と学生歌手(コンセルヴァトワール1年生)6人を比較。プロは歌唱中、腹直筋の活動を抑制し、主に外腹斜筋と腹横筋を使い、胸郭の拡張と呼息の延長を維持。学生歌手は全…

プロのクラシック歌唱における筋肉活動:肩、首、胴体の筋肉に関する研究

『プロのクラシック歌唱における筋肉活動:肩、首、胴体の筋肉に関する研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov プロオペラ歌手は学生歌手より高いレベルで僧帽筋、肋間筋、腹直筋、側腹筋群を活性化させていた。筋肉の使い方には参加者間で大きな差があり、声門下圧…

プロのクラシック歌唱における首の筋肉の活動パターン

『プロのクラシック歌唱における首の筋肉の活動パターン』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov プロのオペラ歌手が最も高いピッチで歌う際、僧帽筋上部、胸鎖乳突筋、斜角筋、及び後頸部の筋肉の活動が著しく上昇した。 元ツイート: プロのクラシック歌唱における首の…

関節リウマチにおける音声障害

『関節リウマチにおける音声障害』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 音声障害と関節リウマチを併発した患者3人の症例報告。より若い患者2人は、声帯結節と振幅の変動があったが声帯の可動性は問題が無かった。最年長の患者は、輪状披裂関節と前庭ヒダに浮腫があり、…

慢性閉塞性肺疾患患者の呼吸機能と症状に対するファリネッリ呼吸法の効果

『慢性閉塞性肺疾患患者の呼吸機能と症状に対するファリネッリ呼吸法の効果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者16人に対する、ファリネッリ呼吸法(FB)と横隔膜呼吸(DB)の効果を患者8人ずつで比較。結果、FB群は各測定項目で治療前より有…

有名歌手ファリネッリ(1705-1782)の不正咬合の歯科状態と3D再構成

『有名歌手ファリネッリ(1705-1782)の不正咬合の歯科状態と3D再構成』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov カストラート歌手ファリネッリの骨格を発掘し調査。思春期前に去勢された影響は、前頭骨内板肥厚症、長い四肢の骨(長身)、骨端線の残存、骨粗鬆症として骨…

歌唱活動・年齢・性別が、声のパフォーマンスパラメータ、被験者の知覚、および小児期と青年期の声の使用に及ぼす影響

『歌唱活動・年齢・性別が、声のパフォーマンスパラメータ、被験者の知覚、および小児期と青年期の声の使用に及ぼす影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 6歳〜19歳の183人を調査。定期的な歌唱活動と個別のトレーニングで、声域拡大、音声パフォーマンスと音の知…

思春期前の子供における音響パラメータに関連する上顎弓の寸法

『思春期前の子供における音響パラメータに関連する上顎弓の寸法 』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 8歳〜13.7歳の35人の上顎弓寸法と、声の基本周波数とフォルマントの関連を評価。アーチ幅と深さは、F0及び話声位と中程度の負の相関。アーチ幅はF0とF3と相関。ア…

日本人高齢者の輪状甲状関節

『日本人高齢者の輪状甲状関節』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 15の死体の輪状甲状関節(CTJ)と周辺を調査。高音発声と喉頭軟骨の骨化に対して、高齢者のCTJは、関節軟骨同士の適合性の低下を補う弾性繊維に富む組織によって、その前方滑走や回転を維持しているよ…

高分解能MRIによる輪状甲状関節の観測

『高分解能MRIによる輪状甲状関節の観測』 www.jstage.jst.go.jp “男性被験者1名が普通の声(120Hz)と高い声(180Hz)で母音/i/を繰り返し発声したときの喉頭画像を記録” “普通の声と高い声における喉頭軟骨の位置を比較すると,甲状軟骨は高い声で約4mm上昇し,…

テーラーメイド治療のための個別の患者の声の優先順位

『テーラーメイド治療のための個別の患者の声の優先順位』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 音声障害を持つ患者が、自分の声について何を優先的に考えているか(重要視しているか)の調査。61%は声の明瞭さ、20%は声の大きさ、12%は発話ピッチ、7%は音域を、それぞ…

仮声帯発声患者の声質パラメータの分析

『仮声帯発声患者の声質パラメータの分析』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 仮声帯発声患者40人を分析。嗄声(95%),声の粗糙性 (75%),声の努力性(55%)が認められた。前庭ヒダの肥大と浮腫があり、声帯の振動障害を伴っていた。ストロボスコピーとHSDIでは、機能亢進…

生体における輪状披裂関節のバイザーのような上下運動の定量分析

『生体における輪状披裂関節のバイザーのような上下運動の定量分析』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 健常者35人/片側声帯麻痺患者7人の発声中の披裂軟骨の動きを、声帯突起及び筋突起から輪状軟骨面(後述)までの距離を測り調査。結果、発声中の披裂軟骨のバイザー…

プロ歌手のホルモン関連発声障害に対する共鳴法の効果:パイロット研究

『プロ歌手のホルモン関連発声障害に対する共鳴法の効果:パイロット研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 女性プロ歌手(月経前10人,閉経後10人)への共鳴法の効果を調査。結果、両群のSVHI67%減,RAP57%減,MPT&声域が伸長。共鳴法はホルモン関連症状があるプロ女性…

甲状腺切除後の首の不快感と声の変化への創傷マッサージの効果

『甲状腺切除後の首の不快感と声の変化への創傷マッサージの効果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 甲状腺全摘患者に創傷マッサージ→外科的癒着、音声/嚥下障害スコア、話声位、声域などに有意な回復が見られた。甲状腺切除後の局所癒着の軽減は、首の不快感や声の…

音楽家と非音楽家の姿勢安定性とバランスの比較

『音楽家と非音楽家の姿勢安定性とバランスの比較 』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 演奏姿勢の特徴を楽器ごとに調査。ピアノの23%,ヴァイオリン及びヴィオラの25%,ギターの33%は体重分布が大幅に左に偏っており(対照群は9%)、チェロ及びコントラバスの23%と打…

オペラテナーのモーダルレジスタとファルセットレジスタにおける声道断面積関数とフォルマント周波数

『オペラテナーのモーダルレジスタとファルセットレジスタにおける声道断面積関数とフォルマント周波数』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov テナー歌手10人がF4を1.モーダル/2.ファルセットで歌った際の声道を調査。結果、声道形状は1と2で異なり、1は唇の開口部と口…

心血管バイオマーカーに対する歌唱の急性効果

『心血管バイオマーカーに対する歌唱の急性効果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 心臓血管の健康に関わるバイオマーカーへの歌唱の影響を、歌唱者60人の14分間の歌唱前後の測定により調査。結果、歌唱後はfRHIが有意に増加、軽い運動と同様のHRVパターンが見られ…

現代商業音楽とクラシックの歌声からの感情認識

『現代商業音楽とクラシックの歌声からの感情認識』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov CCM(ポピュラー音楽)とクラシック音楽のそれぞれの歌唱スタイルの歌声における感情(怒り、悲しみ、喜び、優しさ、ニュートラル)の認識率を調査。CCMの歌声の感情認識率は34.5%で…

健常な歌手の発声中の声門上運動の分析

『健常な歌手の発声中の声門上運動の分析』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 健常なクラシック歌手36人(S11/Ms11/T6/Br8)の発声時の声門上部圧迫を評価。内側への(左右の)圧迫は、男性の特にテナー/大きな声/高音/母音a発声時で多かった。前後の圧迫は男性の特にバ…

SARS-CoV-2に感染したと考えられる歌手の歌声の症候学

『SARS-CoV-2に感染したと考えられる歌手の歌声の症候学』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 歌手906人の発声機能と新型コロナ後遺症の関連を調査。感染後に、歌手の6.8%は15分以上歌うことができず、1時間以上歌うことができたのは32.1%であり、感染の影響が示唆さ…

眉の動きと声の音高:行動学的シグナルと一致する証拠

『眉の動きと声の音高:行動学的シグナルと一致する証拠』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 発声のピッチの高さと眉の高さの関係を調べるため、31人の参加者に眉の高さを上中下の3種類に保持しながらテキストを音読させた。結果、F0は眉の位置と正の相関があり、よ…

アマチュアの女性テナーの声の特徴は男性テナーのそれと同等

『アマチュアの女性テナーの声の特徴は男性テナーのそれと同等』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 男女6人ずつのアマチュアのテナー歌手の声の特徴を、複数の発声タスクで比較。全ての歌手の大声での胸声発声時のCQ値は60%以上であり、母音[a]でのフォルマントチュ…