huuchiの音楽論文案内

音楽関連の論文案内ツイートを記事にまとめています。過去ツイも順次追加中。

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

2型糖尿病患者の声の特徴

『2型糖尿病患者の声の特徴』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 患者82人の声を分析。対照群と有意差はなかったが、GRBASのR以外は患者群のスコアが高かった。血糖コントロールが不十分でニューロパチー(神経障害)がある患者は、GRBASのGのスコアが有意に高く、また…

音声障害の歌手及び非歌手におけるSOVTEを使用した音声療法の効果

『音声障害の歌手及び非歌手におけるSOVTEを使用した音声療法の効果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov SOVTE(ストロー発声法で有名)を使った音声治療の効果を音声障害の歌手と非歌手8人ずつで調査。治療後、歌手では呼気圧,ジッタ,シマ,音声の自己評価,声道調整機…

新生児の泣き声の旋律は母国語によって形作られる

『新生児の泣き声の旋律は母国語によって形作られる』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov フランスとドイツの生後3〜5日の新生児30人ずつの泣き声を分析。仏の新生児は上行する旋律/独の新生児は下行する旋律で泣いており、母国語の特徴と一致。新生児は出生前に知覚…

うつ病の推定因子としての声の音響パラメータ

『うつ病の推定因子としての声の音響パラメータ』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov うつ病患者54人と対照群90人による調査。音響パラメータはうつ病の有無を区別することができ、BDI-IIスコアと関連していた。ジッターの高さ、CPPSの低さはうつ病を推定できることが…

3つの異なるジャンルの歌唱学生における声帯病変

『3つの異なるジャンルの歌唱学生における声帯病変 』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov クラシック,ミュージカル,CCMを歌う歌唱学生の声帯病変の有病率と発生率を縦断調査。有病率は、1年目はミュージカル(MT)32%,CCM18%,クラシック0%、3年目はMT39%,CCM27%,クラ…

母親の歌唱は入院中の早産児の迷走神経活動を増強するが発話では増強しない:予備的結果

『母親の歌唱は入院中の早産児の迷走神経活動を増強するが発話では増強しない:予備的結果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 早産児24人を話と歌の早期ボーカルコンタクト群と対照群に分け比較。結果、母親が話すのではなく歌うことによって早産児の迷走神経活動は…

気管挿管およびその他の気道への器具挿入後に生じた声帯膜様部の肉芽腫

『気管挿管およびその他の気道への器具挿入後に生じた声帯膜様部の肉芽腫』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov “気道への器具挿入後に声帯膜様部に肉芽腫 … 13例”“全例が術後に著しい嗄声”“4症例は … 介入なしに回復”“9症例に外科的治療 … 5例では術後に音声が完全に…

ジャンルを超えた1年生の歌唱学生における声帯病変の有病率

『ジャンルを超えた1年生の歌唱学生における声帯病変の有病率』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov クラシック,ミュージカル,CCMを歌う1年生の歌唱学生57人の声帯病変の有病率を比較。有病率はCCM17%,ミュージカル40%,クラシック0%。ジャンル間の生理学的な発声の違い…

ソウルとミュージカル:2つのボーカルスタイルの比較

『ソウルとミュージカル:2つのボーカルスタイルの比較』 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27430860/6人のプロ歌手のソウル/ミュージカルの歌唱スタイルを比較。ソウルのスタイルは有意に高い声門下圧とMFDRが特徴だが、音圧レベルは低く、声門抵抗が高いこ…

比較研究:ウェイトリフターとランナーの舌筋のパフォーマンス

『比較研究:ウェイトリフターとランナーの舌筋のパフォーマンス』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ウェイトリフター(WL)21人/ランナー23人の舌を比較。舌の筋力:WLは後舌部より前舌部が強く、前舌部の強さはランナーより有意に強、ランナーは前後同等。舌の持久…

CCMの歌唱学生ー歌唱訓練開始時の声質と発声機能

『CCMの歌唱学生ー歌唱訓練開始時の声質と発声機能』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ポピュラー音楽を歌う音楽科の高校生45人の、歌唱訓練開始時の声質と声道機能を評価。この時点で既に全生徒の22%に声帯結節があった。話声位は女性214Hz,男性116Hz。 知覚的な声…

ジャンルは歌のタスクだけでなく音階でも「聞く」ことができるか?クラシックとミュージカルのスタイルにおける女性の歌唱の探索的研究

『ジャンルは歌のタスクだけでなく音階でも「聞く」ことができるか?クラシックとミュージカルのスタイルにおける女性の歌唱の探索的研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov クラシック(WL)歌手とミュージカル(MT)歌手の歌と音階の計54の音声サンプルを評価。結果、…

治療を必要とする集団における歌のジャンルと職業的な歌唱状態に関連する喉頭病変

『治療を必要とする集団における歌のジャンルと職業的な歌唱状態に関連する喉頭病変』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 歌手302人の喉頭病変の有病率を、ジャンル/職業的状態で調査。大多数に症状有りのジャンルは、その他69.2%/合唱64.7%/ポップス63.2%/ミュージカ…

管楽器演奏歴のある音声患者における声帯麻痺のLEMG所見

『管楽器演奏歴のある音声患者における声帯麻痺のLEMG所見』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 声帯麻痺患者の管楽器を演奏している/いた奏者47人と非管楽器奏者の対照群56人を比較調査。麻痺症状において管楽器奏者は神経動員の減少レベルがより大きく、演奏により…

一側性声帯麻痺に対する音声機能改善術後の音声治療

『一側性声帯麻痺に対する音声機能改善術後の音声治療』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibi/64/5/64_177/_article/-char/ja/ “声門閉鎖訓練として、以前はプッシング法がよく用いられていたが、仮声帯の収縮を引き起しやすいため、単独では行わず、…

高速度デジタル撮影で観察したラインケ浮腫患者の声帯振動

『高速度デジタル撮影で観察したラインケ浮腫患者の声帯振動』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ラインケ浮腫患者7人(重症6,中等症1)の声帯をHSDIとストロボスコピーで調査。全患者で完全な声門閉鎖,前後位相のズレ,浮腫性声帯と同側の仮声帯との明らかな接触が観察…

小児声帯結節の病因における栄養および食習慣の役割

『小児声帯結節の病因における栄養および食習慣の役割』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 小児声帯結節患者50人/対照群50人を比較。患者群は声のHI/ジッター/シマー/逆流スコアが有意に高く、ジャンクフードと炭酸飲料の消費量が多い割合が高かった。これは食習慣が…

ラインケ浮腫 一10年間198例の臨床的検討一

『ラインケ浮腫 一10年間198例の臨床的検討一』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibirinsuppl1986/1993/Supplement62/1993_27/_pdf “10年間に久留米大学医学部耳鼻咽喉科においてラインケ浮腫と診断された症例は男性124例,女性74例の合計198例”“来院…

高齢者に対する甲状軟骨部皮膚牽引が嚥下動態に及ぼす影響

『高齢者に対する甲状軟骨部皮膚牽引が嚥下動態に及ぼす影響』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsg/31/2/31_100/_pdf “検査者が指で前上方に甲状軟骨部の皮膚を最大量牽引した状態でバリウム液を摂取させ,牽引していない状態と舌骨位置,舌骨運動,…

ヨーデルの声道構成

『ヨーデルの声道構成』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ヨーデルとクラシックの歌手男女各1人(計4人)のヨーデル中の声道をMRIで分析。高音に切り替えたヨーデル歌手(ヨーデラー)は、顎の開口部は一定で唇の開口部を減らし、舌背を上げ、咽頭を広げていた。※ヨー…

当科における挿管性披裂軟骨脱臼例の検討

『当科における挿管性披裂軟骨脱臼例の検討』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibi/56/5/56_5_206/_pdf “新鮮例…喉頭鉗子、バルーンカテーテルなどを使用した喉頭直達鏡下整復術、頸部からの徒手整復、局麻ファイバースコープ下整復術”“陳旧例…声門閉…

気管内挿管が原因と思われた披裂軟骨脱臼例

『気管内挿管が原因と思われた披裂軟骨脱臼例』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibirin1925/96/5/96_5_435/_pdf “発症後早期のラリンゴマイクロサージェリーによる整復に加え,発声練習を施行…良好な結果”“連日腹筋運動…整復後3週間目より嗄声の改善…

加齢に伴う話声位の変化

『加齢に伴う話声位の変化』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp1960/46/2/46_2_136/_pdf/-char/ja “要約:健常発話者男女各187例,計374例を対象として,青年期以降の加齢に伴う話声位の変化について検討し,主に以下の結果を得た”“1.男性では60歳代ま…

小児および青年の腫瘍患者における音楽ベースの介入:系統的レビュー

『小児および青年の腫瘍患者における音楽ベースの介入:系統的レビュー』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 0歳〜18歳の腫瘍患者に対する音楽ベースの介入は、心拍数、呼吸数、血圧を低下させ、不安、疼痛、抑うつを減少させ、自尊心及びQOLを改善する。 元ツイート…

指揮者の表現力が合唱アンサンブルの評価に与える影響

『指揮者の表現力が合唱アンサンブルの評価に与える影響』 https://researchgate.net/publication/266459935_The_Effect_of_Conductor_Expressivity_on_Choral_Ensemble_Evaluation 合唱の録音と表現力が高い/低い指揮映像の組み合わせを音大生429人が評価。…

声帯のポリープと結節の病因における性格的要因

『声帯のポリープと結節の病因における性格的要因』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 声帯ポリープ及び結節の患者と2つの対照群の性格特性を日本版モーズレイ性格検査で調査。結果、患者は優位に高い外向性を示した。神経症尺度には有意差が無かった。尚、虚偽発見…

女性歌手と男性歌手の呼吸運動の違いーdynamicMRIを用いた比較研究

『女性歌手と男性歌手の呼吸運動の違いーdynamicMRIを用いた比較研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 呼吸運動の性差ををクラシック歌手12人(男女半数ずつ)で調査。持続発声中の胸郭と横隔膜の一般的な呼吸運動に大きな違いはなかったが、男性歌手は歌唱時に胸郭…

MRIによる声帯萎縮の容積分析

『MRIによる声帯萎縮の容積分析』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 喉頭に既往歴のない111人を、18-50歳・51-64歳・65歳以上の3群に分けて調べた(後ろ向きカルテレビュー)ところ、甲状披裂筋の体積に差がなかった。歳を取っても甲状披裂筋のサイズは変わらない。…

CTを使用した声帯の容積分析:年齢、身長、性別の影響

『CTを使用した声帯の容積分析:年齢、身長、性別の影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 声帯ひだの長さ、幅および高さをCTで計測。声帯容積と年齢、性別、身長、BMIおよび民族性の間の関連を評価した。結果、声帯容積は年齢、BMI、民族性とは無関連。性別と身長…

指揮者の動作は室内楽演奏の評価に影響する

『指揮者の動作は室内楽演奏の評価に影響する』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 室内楽演奏の録音と指揮者の映像の複数タイプの組み合わせを大学の音楽専攻/非専攻の計285人が視聴し演奏を評価した。結果、聴覚情報(演奏の質)よりも視覚情報が評価を決定した(指揮…