huuchiの音楽論文案内

音楽関連の論文案内ツイートを記事にまとめています。過去ツイも順次追加中。

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

過食症の歌手における逆流及び音声障害

『過食症の歌手における逆流及び音声障害』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 過食症の歌手8人の逆流症及び音声障害を調査。結果、浮腫/後交連肥大/喉頭室閉塞/毛細血管拡張などの声帯病変が認められた。また、逆流は8人全員で確認された。逆流症は過食症の歌手の音…

呼吸パラメータと腹筋力に対する様々なコアエクササイズの影響

『呼吸パラメータと腹筋力に対する様々なコアエクササイズの影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 健常男性32人を実験群と対照群に半数ずつ分け、それぞれの運動タスクを1回15分週2回で6週間行った。横隔膜呼吸運動+ストレッチを行った実験群は呼吸機能が改善、従…

音声障害の行動学的治療─言語聴覚士による音声障害の治療─

『音声障害の行動学的治療─言語聴覚士による音声障害の治療─』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibirin1925/100/9/100_9_697/_pdf/-char/ja “アメリカでは,すでに1930年代から音声障害に関する体系的な記述が言語聴覚士用のテキストに掲載”“国内では1…

発声障害のある成人女性と正常な成人女性の、声道におけるMRIの解剖学的および形態学的差異

『発声障害のある成人女性と正常な成人女性の、声道におけるMRIの解剖学的および形態学的差異』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov VN(声帯結節)患者は、喉頭前庭面積が小さく、左右の披裂軟骨の声帯突起間の距離と、声門の前交連と喉頭後壁間の距離が短い。VN患者…

他の職業と比較した,タイプ別のオーケストラの音楽家の心身の健康

『他の職業と比較した,タイプ別のオーケストラの音楽家の心身の健康』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 9つのオペラ又はオーケストラの音楽家429人の心身の健康を、対照群2805人/医師549人/航空機製造業者822人と比較。結果、他グループと比べ音楽家はより高い肉体…

クラシックの合唱歌手の体の疼痛

『クラシックの合唱歌手の体の疼痛』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov クラシック合唱歌手50人/非歌手150人の声の問題/声の自己評価/体の痛みを質問票により調査。クラシック合唱歌手は非歌手と比べ疼痛の発生率が少なかった。これはおそらく歌唱練習などで獲得した…

歌うことは擬似高地環境での酸素飽和度を改善する

『歌うことは擬似高地環境での酸素飽和度を改善する』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 高地低酸素環境(標高3000m,5000m)での酸素飽和度への歌唱の効果を調査。結果、歌わない場合と比べ、静かに又は普通に歌う場合に、酸素飽和度が大幅改善。これは高地での酸素飽…

ソロと合唱の歌唱における声の使い方の音響比較

『ソロと合唱の歌唱における声の使い方の音響比較』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov バス/バリトン8人の合唱/ソロの歌唱モードを比較。結果、ソロでは歌唱フォルマントを強調し、合唱では基本周波数が強かった。声量は、合唱では他の歌手のレベルに調整していたが…

ソプラノのソロと合唱の音響比較

『ソプラノのソロと合唱の音響比較』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ソプラノ歌手5人の、同じパッセージを合唱とソロのそれぞれの歌唱モードで歌った録音を分析。歌手はソロモードの際に、2〜4kHzの音域を強調する戦略を取り、合唱モードより少し多くビブラートを…

歌声のタイプが異なるプロの女性歌手の声道寸法の特徴

『歌声のタイプが異なるプロの女性歌手の声道寸法の特徴』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ソプラノはメゾソプラノに比べ、口腔と声道全体が短く、その容積も小さく、F1F2F3が高い。これは声道長だけでなく声道容積もフォルマント周波数に影響を与え、それが声種を…

ソプラノの歌の生成におけるダークトーンと声道の形成:rt-MRIからの洞察

『ソプラノの歌の生成におけるダークトーンと声道の形成:rt-MRIからの洞察』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 唇の開口部の狭小化がダークな音質の主因の可能性。一方で他の声道整形(顎、咽頭、喉頭前庭など)については多くが大幅に異なる歌手固有の方法を取って…

声種に関連するプロのオペラ歌手の音声障害

『声種に関連するプロのオペラ歌手の音声障害』 https://researchgate.net/publication/345247193_Professional_Opera_Singers'_Voice_Disorders_In_Relation_To_Voice_Type 声種と音声障害の有病率の関係を調査。有病率はソプラノが最も高く50%、カウンター…

コールセンターオペレーター(CCO)における音声の問題の有病率、自己申告による音声症状、関連する危険因子:系統的レビュー

『コールセンターオペレーター(CCO)における音声の問題の有病率、自己申告による音声症状、関連する危険因子:系統的レビュー』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov CCOの音声障害の点有病率は27%。嗄声/粗造性音声が最も顕著な症状であり、他には音声疲労、努力発声…

フレディ・マーキュリー 話声位,ビブラート,及びサブハーモニクスの音響分析

『フレディ・マーキュリー 話声位,ビブラート,及びサブハーモニクスの音響分析』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 20世紀で最も有名なCCM歌手の一人であるフレディ・マーキュリーの、公に入手可能な録音に基づいた音響分析を行った。 *画像はルチアーノ・パヴァ…

発声時の振幅のゆらぎに見る吃音者と非吃音者

『発声時の振幅のゆらぎに見る吃音者と非吃音者』 ci.nii.ac.jp “吃音者と非吃音者の間にある亀裂が, 発話における呼気制御の弱点に帰する可能性がある”“吃音者の発話の非流暢性は運動中枢からの指令情報伝達時の齟齬に起因すると考えられる” “呼気の意図的…

吃音者の聴覚言語処理における左右聴覚野の優位性

『吃音者の聴覚言語処理における左右聴覚野の優位性』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp1960/45/3/45_3_181/_pdf “吃音者群では(中略)言語処理の半球優位性が見られないことが確認された”“健常右利き成人の85%で音韻処理が左優位と判定できるの…

バイリンガリズムがヴォーカルフライの生成と知覚に及ぼす影響

『バイリンガリズムがヴォーカルフライの生成と知覚に及ぼす影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov バイリンガル(スペイン語/英語)話者によるVFの研究。バイリンガル話者はスペイン語と比べ英語を話すときにVFを頻用。バイリンガルのネイティブ英語話者は同ネイテ…

吸気性ヴォーカルフライ:解剖学的および生理学的側面、言語療法、ヴォーカル教育学および歌唱への応用 パイロット研究

『吸気性ヴォーカルフライ:解剖学的および生理学的側面、言語療法、ヴォーカル教育学および歌唱への応用 パイロット研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 32人(男17/女15)の呼気発声/吸気発声とEVF(呼気性VF)/IVF(吸気性VF)における、仮声帯内転・咽頭壁収縮・…

声と鼻咽腔括約に対するヴォーカルフライの効果

『声と鼻咽腔括約に対するヴォーカルフライの効果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 口蓋裂の修復手術後の成人5人の声と鼻咽腔閉鎖に対するヴォーカルフライの有効性を調査。結果4人の鼻咽腔閉鎖が改善し、開鼻声の減少、全体的な声質の改善、ラウドネスの適切性向…

歌唱における膜性及び軟骨性の声帯内転

『歌唱における膜性及び軟骨性の声帯内転』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 歌手及び非歌手の女性6人/男性7人の、インストラクターによる4種の発声(外転ファルセット/内転ファルセット,外転チェスト/内転チェスト)を模倣した声を分析。 全参加者は、内転ファルセッ…

健康な歌唱教師における異常な喉頭所見の有病率

『健康な歌唱教師における異常な喉頭所見の有病率』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov プロ歌唱教師72人を喉頭ストロボスコピー調査。86.1%に喉頭病変が認められ、その多くは複数の異常があった。咽喉頭逆流症は72%、喉頭後部粘膜肥大は64%で観察された。その他、静…