huuchiの音楽論文案内

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伝統/アコースティック音楽プロジェクト:声に必要なものと声の健康に関する研究

 

『伝統/アコースティック音楽プロジェクト:声に必要なものと声の健康に関する研究』

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

 

伝統(アコースティック)音楽の歌手に対し、テネシー大学のこのプロジェクトは、声の健康維持のために必要な情報や支援を提供することを目的としており、そのための調査が行われた。

 

また、このプロジェクトは、歌手に対してのみではなく、医師,言語聴覚士,歌唱指導者に対しても、歌手への適切なサービスを行えるようにするための情報を提供することも目的としている。

 

クラシックやポピュラー音楽の歌手と比べ、伝統(アコースティック)音楽の歌手は、声の健康管理の専門家との接点が少ないと考えられる。

 

尚、伝統(アコースティック)音楽の歌手は通常、楽器奏者も兼ねており、楽器を演奏しながら歌う際の歌声に求められるものは、歌唱のみ行う場合に求められるものとは全く異なることに留意が必要である。

 

テネシー州で行われたフォークフェスなどの会場で、その出演者である歌手270人からアンケートの回答が得られた。

 

歌手の41%は発声トレーニングを受けていなかったが、34%は何らかの形式の正式な発声トレーニングを受けていた。
41%が音声疲労を経験しており、30%は声の最高音域の喪失または全音域の喪失(発声不能)をキャリアの中で少なくとも1度は経験していた。

 

31%は健康保険に加入していなかった。
69%は、健康的な歌の練習方法についての情報は、音楽仲間のみから得ているか、もしくは全く情報を得ていないと報告した。


伝統音楽の音楽家は音声障害を発症するリスクがある集団であり、十分に研究されていないため、今後も継続的な研究が必要である。


調査対象となった伝統/アコースティック音楽:フォーク、ブルーグラスアメリカーナ、オールドタイム、ブルース、ジャズなど。

但し、今回調査された歌手は複数の音楽ジャンルの演奏を行うことを報告しており、それは上記に加えて、ロック、エスニック/ワールド、ポップ、ゴスペル、クラシック、スウィング、ソウルだった。

 


元ツイート:

 

 

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