huuchiの音楽論文案内

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歌声の質の音響測定に対する頭の屈曲/伸展の影響

 

『歌声の質の音響測定に対する頭の屈曲/伸展の影響』

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

 

頭の屈曲/伸展の歌声への影響をプロ歌手20人で調査。伸展時にはF0と低周波領域が大きくなり、屈曲時にはSPRが増加した。頭部伸展は声の全体的なラウドネスを高められる可能性がある。


尚、屈曲時のSPR(singing power ratio)増加は低周波を減少させた結果によるもので、シンガーズフォルマントを増幅したわけではない。


頭部伸展時には声門を通過する気流が増加する可能性があるため、発声の修正やビブラートの改善に役立つことが考えられる。
しかしながら頭部伸展では喉頭が上がりやすくもなるため、それによる望ましくない音色にならないように、歌唱教師は喉頭の位置に注意することが求められる。


歌手の頭部伸展角度が15度と30度の際に低周波が大きくなった。彼らの習慣的な頭部角度の平均は10度弱であり、この研究に参加したほぼ全ての歌手は、より高い姿勢をとることでその効果を得ることが出来た。


こうした頭のポジションによる共鳴と喉頭機能の利点を考えると、この研究結果を歌手/歌唱教師/ディレクター/コーチ/指揮者が検討する価値があることは確かである。


参加者:頭部の屈曲/伸展の可動域が正常なプロの歌手及び歌唱教師20人(男性10人、女性10人)

singing power ratio=SPR=歌声の共鳴に関する尺度。SPRの値が大きいほど歌唱フォルマントが強いことを示す。

 


元ツイート:

 

 

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