huuchiの音楽論文案内

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早産は正期産相当年齢のヒト乳児の自発的泣き声のF0の上昇と関連する

 

『早産は正期産相当年齢のヒト乳児の自発的泣き声のF0の上昇と関連する』

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

 

早産の新生児ほど高い声で泣く傾向がある。泣き声のF0は、早産である在胎32週未満は460〜642Hz、同じく32〜36週は435〜609Hz。37〜42週の正期産は361〜524Hz(全てmaximum F0)。
ツイート主による補足:音名に置き換えると、在胎32週未満はA#4のやや下〜E5のやや下、32〜36週はA4のやや下〜D#5のやや下、正期産はf#4のやや下〜ほぼC5。


早産児は、迷走神経の活動が低いことによる声帯の過緊張が、高い声に関係している可能性がある。体の大きさとの関連は無し。


参加者:早産児44人、正期産新生児20人
泣き声の録音は全ての新生児において、正期産相当年齢(37〜42週未満の最終月経後年齢post-menstrual age)の時点で行われた。分析には2321個の泣き声のサンプルが使用された。


最終月経後年齢=post-menstrual age=PMA:生命の発生時を起点とする生物学的年齢の数え方。在胎期間と出生後年齢(出生時間を起点とする年齢)の和。


日本語での簡単な紹介記事:
「京大、早産児ほど高い声で泣くことを発見」

https://resemom.jp/article/2014/08/22/20065.html

論文PDF:

https://royalsocietypublishing.org/doi/pdf/10.1098/rsbl.2014.0350

 

 

最終月経後年齢=post-menstrual age=PMAについて、より詳しく>

http://kankyokansen.org/journal/full/03602/036020077.pdf

“小児の場合,数えはじめの基準点をどこに置くかによって,いくつかの“年齢”の指標が定義されている(図1).最も一般的な指標である実年齢,すなわち“出生後年齢(postnatal age,PNA)”は出生した瞬間を基準として数える”
“生物の個体発生から考えると,出生時には個体発生してから一般的な新生児で既に40週が経過している.実は,出生までの期間にも胎児の生理機能の成熟は進んでいる.出生までの期間が異なれば成熟度も異なるがPNAではそれを考慮することが出来ない”
“一方,生物としての時間は受胎した瞬間に始まる.従って,最も生物学的年齢を正確に表す指標は受胎後年齢であるが,受胎した瞬間を正確に把握することは出来ない”
“女性の多くは最終月経の期間を把握しており,受胎は最終月経が終了してから平均して2週間後に起こる.そこで,生物学的年齢を表す指標として“最終月経後年齢(postmenstrual age,PMA)”を用いることが推奨されている”
“最終月経後から出生までの期間は在胎期間(gestational age,GA)と呼ばれており,PMAはGAとPNAの和で求められる”

 


元ツイート:

 

 

この記事及び元ツイートは論文(の存在)を紹介するだけの簡単なものですので、詳しい内容についてはリンクから元の論文を参照してください。