huuchiの音楽論文案内

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プロの歌唱の生涯:オランダ放送合唱団における声のパラメータと年齢

 

『プロの歌唱の生涯:オランダ放送合唱団における声のパラメータと年齢』

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

加齢による音声障害の発生率と重症度を特定し、それらに影響を与える方法を知るため、声のパラメータが加齢にどの程度関連しているかを、プロ合唱団であるオランダ放送合唱団員を主とする歌手47人で調査。


参加者は21~30歳,31~40歳,41~50歳,51~60歳の4つの年齢カテゴリに分けて比較された。


男性歌手及び女性歌手の両方で、年齢は最高基本周波数と強い負の相関があった。
女性歌手では、年齢と周波数範囲に強い負の相関があった。
男性歌手及び女性歌手の両方で、DSI発声障害の重症度指数)について負の相関があったが、これは特に男性歌手で強かった。


年齢は、最低基本周波数、最低強度、最高強度、強度範囲、最長発声時間とは有意な相関がなかった。
但し男性歌手では、年齢と最低強度、最低基本周波数、最高強度に、有意ではないが相関する傾向が見られた。これは、より低い音域でより大きな声で歌うだけではなく、よりソフトにも歌う可能性を示しており、技術的スキルの向上の表れである可能性がある。


ビブラートの振幅及び速さについては、年齢との間に有意な相関は見られなかった。
SD(標準偏差)ビブラート振幅について、女性歌手では年齢と中程度の負の相関があったが、男性歌手では有意な相関は示されなかった。SDビブラート速度について、男性歌手の年齢と負の相関傾向があった。これはビブラートの規則性が高まっていることを示している可能性がある。
尚、先行研究では、加齢によりビブラートの速度の低下と振幅の増大が報告されている。


結論として、このプロ合唱団の歌手においては、最高基本周波数の低下が、加齢による声の変化の主な特徴として特定された。また、歌唱経験によると思われる、長年にわたる声質の向上の兆候も見られた。ビブラートの振幅や速さと年齢に関連はなかった。
この研究対象集団は、放送合唱団員以外の参加者も現役のプロ歌手であり、これにより加齢でビブラートの幅が広くなったり速度が遅くなったりしていないという事実を説明できる可能性がある。


今後は研究対象集団を大きく拡大することで、様々な声質における年齢による歌声への影響や、生活習慣、スポーツ、BMI、歌唱訓練、そしてその他の発声活動が長年に渡って声質へ及ぼす影響を説明できるようになると考えている。


研究参加者:オランダ放送合唱団に所属する歌手36人、同合唱団の歌手と同等の技量水準の研修生または他の合唱団でフリーランスとして歌っている歌唱学生11人(女性31人,男性16人)
参加者の92%は音楽院を卒業していた。44%は歌のレッスンを受けており、44%は歌のレッスンを行なっていた。88%はソリストとして歌っており、57%は他のボーカルアンサンブルにも参加していた。


研究背景の一部:
プロの合唱団は、声が正常に機能していないが法的に解雇できない高齢の歌手に対処しなければならない場合がある。研究者による声質の評価を、多くの歌手が嫌がる可能性があることを認識する必要がある。この研究では、歌手は研究への参加を自発的に申し出ており、研究結果は雇用主には知らされない匿名の形になっている。

 


元ツイート:

 

 

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