huuchiの音楽論文案内

音楽関連の論文案内ツイートを記事にまとめています。過去ツイも順次追加中。

母音/i/における横舌筋作用の有限要素法を用いた検討

 

『母音/i/における横舌筋作用の有限要素法を用いた検討』

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp/61/1/61_41/_pdf

 

 

タギングシネMRI(tagged-cine MRI)のデータ…に基づいて,舌の内部変形の特徴を考慮したうえで舌モデルを構築し…特に横舌筋の効果について検討”


“これまでの研究により,母音発話/ei/(日本語2モーラ)のタギングシネMRIにおいて,舌は前後および上下に4つの部位に分けて考えることで最も簡単に解釈できることが報告されている”


“前部は前方移動と中央方向への圧縮,後部は前方移動と左右方向への膨張が見られ,特に前方上部(舌端部)は前後方向よりも上方向への移動が顕著”“前方上部は後方下部(舌根部)よりも動き始めるのが早く,速度および移動距離が最も大きかった.これは舌の構造から考えると,横舌筋前部の関与が推測された”


“本研究では,母音/i/における舌端部の運動について,舌を前後および上下に分割した立方体4要素の舌モデルを構築し,有限要素法によるシミュレーションを用いて前部横舌筋の作用について検討”


“結果,母音/i/では前部横舌筋の筋活動に相当する収縮力の発生により,舌端点は中央方向への圧縮を伴い,より早いタミングで動き出し,速度も速く,移動距離も大きくなるという傾向が確認された”


“オトガイ舌筋全体に関して,母音/i/において,強い活動が見られることが知られている”“これはオトガイ舌筋後部の収縮により舌が前方に引き寄せられるが,下顎の制限により舌前部が上方に盛り上った状態でオトガイ舌筋前部の収縮により舌前方の正中溝を作ることがシミュレーションによって確認”


“拮抗筋の関与として,舌が上方に隆起する際にはオトガイ舌筋前部の弛緩,正中溝が生じる際には横舌筋前部の弛緩などが挙げられるが,前者は正中溝の生成に関与し,後者は舌の隆起にも関係すると考えられる”


“すなわち母音/i/では隆起と正中溝の両方の作用が存在するため,厳密にはオトガイ舌筋前部と横舌筋の複合的効果を考える必要がある”


*「結果,母音/i/では〜」の脱字↓
❌より早いタミングで動き出し
⭕️より早いタイミングで動き出し

 


元ツイート:

 

 

この記事及び元ツイートは論文(の存在)を紹介するだけの簡単なものですので、詳しい内容についてはリンクから元の論文を参照してください。