huuchiの音楽論文案内

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プロ管楽器奏者における声と声道の変化のスクリーニング

 

『プロ管楽器奏者における声と声道の変化のスクリーニング』

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

 

管楽器の男性プロ奏者26人の声の症状と声道の変化を調査。結果、参加者全員に音声疲労があり、約4分の1が声の変化を訴え、4分の1が演奏中/演奏後の息切れを訴え、3分の1が頸部の症状を訴えた。


VHI-10の平均スコアは16.2±6.5で、約4分の3の参加者がカットオフ値以上のスコアを示した。
年齢,楽器演奏歴,1日の平均練習時間,VHI-10の間に有意な相関関係は無かった。
頸部症状がある参加者はVHI-10スコアが有意に高かった。


バルサルバ法(口を閉じ鼻を摘み息を強く吐こうとすること。吹奏楽器演奏時の状態に近似)の実施中に頸部の外側(external 体表に近い部分)が膨らんだ参加者(約5分の1)は、VHI-10スコアが有意に高かった。


参加者のほぼ3分の1に、主に軽度の緊張を伴う息漏れ声のような音声障害が認められた。
楽器の演奏中に声帯はある程度内転し、吹奏タスクが厳しくなるに連れて声道の圧迫は増加した。


声道検査で最も頻繁に観察されたのは、声帯や喉頭及び咽頭粘膜全体の充血,声帯上の過剰な分泌液,声帯過内転の兆候,披裂部の浮腫,phonatory waste(無力性嗄声のような状態?)だった。


結論として、管楽器奏者は音声障害を経験することが多く、更なるケアと調査が必要だと考えられる。

 


元ツイート:

 

 

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