huuchiの音楽論文案内

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喉頭微細手術後の声の安静期間の違いが音声機能に与える影響:系統的レビュー及びメタ解析

 

喉頭微細手術後の声の安静期間の違いが音声機能に与える影響:系統的レビュー及びメタ解析』

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

 

喉頭微細手術後の声の安静期間が7日未満/以上の患者112人を比較。結果、VHI,MPT,ピッチの揺らぎ,振幅の揺らぎは同程度だった。


良性病変の患者が対象のRCTまたは通常の手術器具(cold instrument)での手術に関するRCTの解析では、安静期間が短い方がVHIスコアが優れていた。


結論として、声の安静期間は長ければ良いというものではなく、場合によっては悪影響がある可能性があると考えられた。術後の最適な安静期間やその程度を明らかにするためには、更なる研究が必要である。


尚、手術後に声の安静が一般に推奨される根拠は、声帯の治癒が手術直後から4日〜14日持続することにある。


VHI=Voice Handicap Index
MPT=最長発声持続時間


*以下はThe Laryngoscope日本語版Vol.20 No.2に掲載されたこの論文の翻訳(https://www.kyorin-medicalbridge.jp/academicinfo/laryngoscope/files/lar2308-2.pdf 医療系有資格者のみ閲覧可)から引用


“声帯の創傷治癒過程は他の身体組織の創傷治癒過程と類似…3つの段階(炎症期,増殖期,成熟期)が重複しながら進行”“声帯創傷後の最初の3日間に止血および炎症反応が起こる”“次に,創傷の48~72時間後に線維芽細胞が創傷部内に遊走し,創傷の修復に不可欠な多量の細胞外基質を産生する”
“さらに,創傷から3日~1ヵ月後の増殖期に,血管新生および上皮形成の過程が生じる。その後の最終段階の成熟期には,創傷部がリモデリングされ,この段階は1年以上持続する”

 


元ツイート:

 

 

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