huuchiの音楽論文案内

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異なる古楽演奏スタイルで歌うソプラノ歌手の声質の違いのケーススタディ

 

『異なる古楽演奏スタイルで歌うソプラノ歌手の声質の違いのケーススタディ

https://researchgate.net/publication/256496430_Case_study_of_voice_quality_differences_in_a_soprano_singing_in_different_early_Music_performance_styles

 

 

プロソプラノ歌手のA.オペラ発声,B.スタンダードな古楽発声,C.クリアでストレートな話声に近い発声(これも古楽で使用されるスタイルだがまだあまり確立されていない)を使った3種類の歌唱音声を分析。


A.オペラでは音全体に渡ってビブラートが観察されたが、B.古楽ではビブラートは伸ばした音の半分近くまで現れなかった。C.クリアではビブラートは無かったが基本周波数に自然な変動があった。
A.オペラとB.古楽では、ビブラートの速さは同じだったが、振幅はAの方が大きかった。


A.Operatic(オペラ):歌唱フォルマントのある、幅広く連続したビブラートを伴った、喉頭が低く豊かでふくよかな音色の、大音量が可能な声。
B.Early Music Mainstream(メインストリームの古楽):オペラより喉頭位置が高く(AとCの中間)、ビブラートの振幅は狭く、概ね音量は大きくない声。
C.Clear Smooth Sweet Chaste(クリアで滑らかで甘く飾り気のない):非常にソフトでストレートな音であり、装飾として意外にビブラートは含まれず、低喉頭の響きは殆ど又は全く無く、話声に近い声。


参加者:プロソプラノ歌手1人。
使われた曲は『Lascia ch'io pianga』。チェンバロの伴奏と共に歌われた。

 


元ツイート:

 

 

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