huuchiの音楽論文案内

音楽関連の論文案内ツイートを記事にまとめています。過去ツイも順次追加中。

2023-01-01から1年間の記事一覧

発声努力の自己認識に対する頭の位置および/または姿勢の影響

『発声努力の自己認識に対する頭の位置および/または姿勢の影響』https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26778325/ 音声疲労や、ひいては音声障害に繋がる発声努力について、頭の位置や姿勢との関連を健康な成人46人で調査。結果、大きく前方及び後方に配置された…

ヒト仮声帯の組織形態学的研究―年齢変化および男女差を中心に―

『ヒト仮声帯の組織形態学的研究―年齢変化および男女差を中心に―』 www.jstage.jst.go.jp “各年代別,性別に対象例の喉頭標本を集め,片側喉頭の声帯全長を8分割した.これらの分割した各標本の仮声帯を観察した後,これを再構築して仮声帯の立体的評価を行った”…

歌手の筋肉の関与と発声行動に対する指揮者の様々な予備動作の影響

『歌手の筋肉の関与と発声行動に対する指揮者の様々な予備動作の影響』 https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1057083711414428 指揮者の指揮開始前の予備動作が歌手23人の声の音響や外喉頭筋などに与える影響を調査。結果、動作によって歌手の吸気…

いびきや日中の眠気に対する歌の効果

『いびきや日中の眠気に対する歌の効果』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov セミプロ合唱団の歌手52人と非歌手55人のいびきと日中の眠気の有病率と重症度を比較した。結果、歌手は非歌手と比べいびき尺度(SSS)が大幅に低かったが、日中の眠気には差が無かった。歌…

合唱中に心拍と呼吸のパターンが個人間で同期する

『合唱中に心拍と呼吸のパターンが個人間で同期する』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 合唱歌手11人と指揮者1人の心拍と呼吸のパターンの同期について調査。結果、休息時と比べ歌唱中は同期が大幅に増加していた。また、複数声部に分かれるよりもユニゾンで歌う場…

努力性ピッチグライド:dynamic MRIによって評価される発展性のある新しい運動

『努力性ピッチグライド:dynamic MRIによって評価される発展性のある新しい運動 』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 努力性ピッチグライド(EPG)と嚥下の動きを比較したところほぼ差が無く、EPGは複数の重要な嚥下筋、特に喉頭挙上及び咽頭短縮を行う咽頭挙筋群を標…

喉頭学ではサイズは重要か?身長と喉頭形態計測の関係

『喉頭学ではサイズは重要か?身長と喉頭形態計測の関係』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 喉頭枠組み手術に重要な、身長と喉頭形態の関係を178の死体の喉頭で調査。身長と、甲状軟骨の高さ及び幅,声帯長,前交連の垂直位置から甲状軟骨下縁までの距離に正の相関が…

性ホルモンと女性の声

『性ホルモンと女性の声』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov レビュー論文。月経前音声症候群は、音声疲労,声域の狭小化,声の強さの低下,特定の倍音の喪失を特徴としている。この症候群は女性の約33%で起こり、月経の約4〜5日前に始まる。歌の専門家はこの症候群に特…

筋緊張発声障害に対する喉頭マッサージの効果:系統的レビューとメタ分析

『筋緊張発声障害に対する喉頭マッサージの効果:系統的レビューとメタ分析』 https://researchgate.net/publication/354251793_Effects_of_Laryngeal_Massage_on_Muscle_Tension_Dysphonia_A_Systematic_Review_and_Meta-Analysis 筋緊張性発声障害(MTD)に…

筋緊張性発声障害における徒手療法の応用

『筋緊張性発声障害における徒手療法の応用』 https://researchgate.net/publication/356810159_Application_of_manual_therapy_in_muscle_tensional_dysphonia レビュー論文。筋緊張性発声障害(MTD)に対する徒手的療法の効果を調査。結果、より広範な徒手治…

ソプラノ歌手4人の持続的なビブラート中の喉頭上の筋活動:表面筋電図所見

『ソプラノ歌手4人の持続的なビブラート中の喉頭上の筋活動:表面筋電図所見』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 歌手4人のビブラート発声時の前舌骨上筋(ASH),外喉頭筋(ELAR),咬筋(MAS),口腔周囲筋(PER)の活動をEGGで調査。結果、ASHとELARはビブラート時に活動して…

声帯ポリープの治療:唇と舌のトリル

『声帯ポリープの治療:唇と舌のトリル』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 声帯ポリープ患者10人を治療群/対照群に分け、唇と舌のトリルを用いた音声療法の治療への有効性を調査。結果、治療を行なった患者5人のうち3人に効果があり、4人では手術が回避された。 治…

身体動作の意図的な抑制は,WCPにおいてSPLレンジを減少させることなく全体的なSPLを減少させる可能性がある

『身体動作の意図的な抑制は,WCPにおいてSPLレンジを減少させることなく全体的なSPLを減少させる可能性がある』 https://semanticscholar.org/paper/Voluntary-Restraint-of-Body-Movement-Potentially-in-Turner-Kenny/430b169f52e04f5c54ca7fa1e96e5e6e33…

WCP歌唱における音圧レベルと自発的な身体動作の関係

『WCP歌唱における音圧レベルと自発的な身体動作の関係』https://semanticscholar.org/paper/THE-RELATIONSHIP-BETWEEN-SOUND-PRESSURE-LEVEL-AND-Turner-Kenny/65265d16882123158c94b18bcc9d1785943e518e R&B/ソウルの曲を歌う歌手6人の音圧レベルと身体動…

ミックスレジスタ,チェストレジスタ,ファルセットレジスタの違い:マルチパラメトリック研究

『ミックスレジスタ,チェストレジスタ,ファルセットレジスタの違い:マルチパラメトリック研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov チェスト,ミックス,ファルセットの発声メカニズムを歌手12人で調査。結果、ミックスにはチェストやファルセットとは区別できる、独…

25人の健康な歌手における持続的な発声のための腹筋動員の調査

『25人の健康な歌手における持続的な発声のための腹筋動員の調査』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 3つの声質(地声,オペラ,ベルト)発声時の腹横筋と内腹斜筋を25人のプロ歌手で調査。結果、収縮時の筋厚の絶対値は内腹斜筋が厚かったが、発声中の変化率は腹横筋の…

高音と低音を生成しながら大音量のトゥワングのような声で歌う際の声道について

『高音と低音を生成しながら大音量のトゥワングのような声で歌う際の声道について』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 大声+高音または低音のトゥワング発声時の声道をCCM(ポピュラー音楽)のセミプロ男性歌手で調査。 トゥワングの発声は高音低音共に、声道のメガ…

男性と女性の下咽頭の形態的特徴:MRIに基づく研究

『男性と女性の下咽頭の形態的特徴:MRIに基づく研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 下咽頭腔ー喉頭腔ー梨状窩の形態的特徴を男性3人,女性4人で調査。梨状窩は左右非対称で右側がより長く幅広だった。女性はより喉頭腔と梨状窩が小さかった。ア母音と比べイ母音…

合唱および非合唱データに基づく,発声的に健康な成人および子供の歌声および話声の特徴に対するヴォーカルトレーニングの影響

『合唱および非合唱データに基づく,発声的に健康な成人および子供の歌声および話声の特徴に対するヴォーカルトレーニングの影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 発声能力へのボイトレの効果を調査。結果、ボイトレ経験のある成人と子供は、性別を問わず、声域,…

呼吸筋トレーニング装置(ウルトラブレス)を使用した,歌手のための特別にプログラムされた呼吸筋トレーニング

『呼吸筋トレーニング装置(ウルトラブレス)を使用した,歌手のための特別にプログラムされた呼吸筋トレーニング』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 歌手の呼吸筋トレの影響を調査。肺機能に変化はなかったがMIP,MEP,MPTは有意に高くなった。これは呼吸筋トレが呼…

機能性発声障害の成人に対する音声治療と心理療法の比較:系統的レビュー

『機能性発声障害の成人に対する音声治療と心理療法の比較:系統的レビュー』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 認知行動療法と従来の機能性発声障害の音声治療の組み合せには、声の質の向上、心理社会的幸福、再発防止などのメリットがある。このセットの治療を行う…

金管楽器奏者と歌手における呼吸筋トレーニングがピッチレンジと音の持続時間に及ぼす影響

『金管楽器奏者と歌手における呼吸筋トレーニングがピッチレンジと音の持続時間に及ぼす影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 呼吸筋トレーニング(RMT)が金管楽器の発音や歌の発声に与える影響を音楽家30人で調査。4週間のRMT後、歌手は声域の最高音はより高く,最…

老人喉頭の形態的および機能的側面

『老人喉頭の形態的および機能的側面』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 若年成人の喉頭と老年成人の喉頭を比較すると、声帯の湾曲、声帯突起の突出、声門比率(膜様部と軟骨部の比率)、粘膜波の位相と振幅の対称性、喉頭構造の振戦において違いが見られた。 元ツ…

胸腰椎コルセットは健常者の呼吸パターンを変える

『胸腰椎コルセットは健常者の呼吸パターンを変える』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 健常者女性8人のコルセット着用前と後/着用1時間後/取り外し後の呼吸への影響を調査。結果、コルセットを1時間着用すると、座位で一回換気量が24%減少/呼吸数が19%増加した。 …

合唱歌手の音響的及び空気力学的特性

『合唱歌手の音響的及び空気力学的特性』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 合唱歌手/非歌手20人ずつの声の特性を男女別比較。女性歌手はF0がより高く、女性非歌手はジッタ,シマ,NHRがより高かった。男性歌手はF0がより高く、男性非歌手はシマ,NHRがより高かった。歌…

発話における輪状甲状筋の直部と斜部の役割

『発話における輪状甲状筋の直部と斜部の役割』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 成人8人の発話中の輪状甲状筋の直部/斜部を測定。斜部は文頭でより活動的/直部は疑問文の文末でのピッチ上昇でより活動的の可能性が高い。この結果は、声帯長の調節には2腹の組み合わ…

合唱団の歌手と非歌手の肺活量:比較研究

『合唱団の歌手と非歌手の肺活量:比較研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 大学の合唱団の学生歌手10人と非歌手10人の肺機能を比較。歌手の肺活量(3.12L)は非歌手(2.73L)より多かった。努力肺活量は歌手(75.28%)と非歌手(68.14%)で有意差があった。 参加者:非…

小児期におけるMRIを用いた全脂肪及び内臓脂肪と呼吸機能指標との関係

『小児期におけるMRIを用いた全脂肪及び内臓脂肪と呼吸機能指標との関係』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 喘息は総脂肪量とは関連がなく、主に内臓脂肪によって引き起こされる。(論文タイトルの訳はAmerican Journal of Respiratory and Critical Care Medicine…

ベルトのサブスタイル:発声及び共鳴の特性

『ベルトのサブスタイル:発声及び共鳴の特性』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ベルティングのサブスタイル(ヘビー,ブラッシー,リンギー,ネイザル,スピーチライク)とクラシックスタイルの、発声と共鳴の特性を比較調査。声門下圧と気流グロトグラムはヘビーとクラ…

青年期のピアニストの上半身の姿勢:横断的研究

『青年期のピアニストの上半身の姿勢:横断的研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 青年期のピアノ学習者の初心者7人と上級者6人のピアノ演奏時の上半身の姿勢を調査。結果、初心者は上級者より体幹の揺れと指や手の揺れが大きく、弾き始めの脊柱角度がより屈曲し…