huuchiの音楽論文案内

音楽関連の論文案内ツイートを記事にまとめています。過去ツイも順次追加中。

10人のソプラノ歌手が歌う,長く持続するクレッシェンドのビブラートパラメーターの測定

『10人のソプラノ歌手が歌う,長く持続するクレッシェンドのビブラートパラメーターの測定』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ソプラノ歌手10人のF5とA5の音のクレッシェンドをしながらのビブラート等を分析。分析にはオペラ『アイーダ』の「O patria mia」の10件の…

さまざまなタイプの歌声の男性及び女性のプロ歌手の声道寸法の特徴

『さまざまなタイプの歌声の男性及び女性のプロ歌手の声道寸法の特徴』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov プロ歌手107人の声種と声道の長さ,声量,母音のフォルマント周波数などのパラメータとの関連を検討。結果、メゾソプラノと比べてソプラノは口腔と声道の長さが…

喉頭,呼吸,気流の測定を用いたプロ歌手の評価

『喉頭,呼吸,気流の測定を用いたプロ歌手の評価』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov クラシックのプロ歌手60人の声の人類学的/空気力学的パラメータを調査。最も高い音が出せるソプラノ歌手は最も背が低く最も体重が軽く最も肺容積が小さかった。最も低い音が出せ…

音声生成の生理学的背景

『音声生成の生理学的背景』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasj/48/1/48_KJ00001456378/_pdf “3.1 調音器官の形態”“最も際立つ特徴はヒトで最も著しいといわれる咽頭腔の広さであり,これは言語獲得能力の理由の一つとされている” “ヒトの進化に伴…

Vocal cord dysfunctionに対する口すぼめ吸気法

『Vocal cord dysfunctionに対する口すぼめ吸気法』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/118/1/118_53/_pdf “VCDは気道刺激に対する声門閉鎖反射亢進と,吸気時の声門下陰圧に対する能動的声帯内転運動により生ずる”“声帯奇異運動が「口すぼめ…

高速デジタル撮影で観察したホイッスルレジスタの声帯振動

『高速デジタル撮影で観察したホイッスルレジスタの声帯振動』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 歌手6人(女性4人,男性2人)のホイッスルボイス発声時の声門の動きを、10,000fpsを超えるフレームレートのHSDIで記録した。結果、声帯の運動は6パターンに分類された。 …

中東の歌手のフォルマント周波数

『中東の歌手のフォルマント周波数』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 中東の歌唱スタイルの、プロ歌手または訓練経験のある歌手13人(男性5人,女性8人)の話声と歌声のフォルマント周波数を調査。結果、中東の歌声の母音には歌唱フォルマントは存在しなかった。 /a/,…

ミュージカルパフォーマーの生理学的特徴と歌唱中及びダンス中の心肺機能への影響

『ミュージカルパフォーマーの生理学的特徴と歌唱中及びダンス中の心肺機能への影響』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov MTパフォーマー21人の①ダンス②歌+ダンスの心肺機能などを調査。MTパフォーマーの有酸素運動能力は劇場ベースの他ジャンルのパフォーマーより優…

初心者とプロのミュージカル歌手の知覚の違い

『初心者とプロのミュージカル歌手の知覚の違い』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ミュージカルの初心者(学年1〜2年の学生歌手)7人とプロ歌手4人の発声スタイル(ベルト,レジット,ミックス(この場合はベルトとレジットの中間))と声音の質(金属的vs柔らか、明るいvs…

制御されたパフォーマンスタスク中のミュージカルパフォーマーの呼吸戦略と最大発声時間の評価

『制御されたパフォーマンスタスク中のミュージカルパフォーマーの呼吸戦略と最大発声時間の評価』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ①歌のみ②ダンスのみ③ダンス&歌の3つのタスクの直後のMPT(最長発声持続時間)や呼吸などを調査。①と②で一回換気量は一定だった。③は…

ミュージカル俳優の声の質,症状,習慣

『ミュージカル俳優の声の質,症状,習慣』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ミュージカルのプロ俳優12人と学生俳優18人を調査。両群ともDSIとAVQI(共に音声障害に関わる)は良好であり、優れたボーカルパフォーマーであった。全員が2つ以上の声道不快感の症状があり…

連携と克服:ボイスティーチャー(歌声のスペシャリスト)と言語聴覚士から見たMTD

連携と克服:ボイスティーチャー(歌声のスペシャリスト)と言語聴覚士から見たMTD pubmed.ncbi.nlm.nih.gov この症例研究は、歌手の音声障害が専門の言語聴覚士と、発声学の訓練を受けた発声教師の協力に注目し、MTD(筋緊張性発声障害)の歌手に対する、治療及…

音色を5つの生理学的パラメータに分解:ボーカルモード、メタリックな音色の量、密度の程度、喉頭のサイズ、及び音のカラーリング

『音色を5つの生理学的パラメータに分解:ボーカルモード、メタリックな音色の量、密度の程度、喉頭のサイズ、及び音のカラーリング』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov CVTの発声タイプ4種において、ピッチ,音量,母音をキープした状態での、明るい〜暗い音色を得る…

メタリックボイスの音響特性

『メタリックボイスの音響特性』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov メタリックまたは非メタリックな声質の歌手の声の特徴を比較調査。結果、普段の話声の発声では、両者のF0に差は無かったが、メタリックボイスはF2,F3,F4が高かった。規定の音高(A3,C5)の発声ではF3,…

母音/i/における横舌筋作用の有限要素法を用いた検討

『母音/i/における横舌筋作用の有限要素法を用いた検討』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp/61/1/61_41/_pdf “タギングシネMRI(tagged-cine MRI)のデータ…に基づいて,舌の内部変形の特徴を考慮したうえで舌モデルを構築し…特に横舌筋の効果につい…

メタリックボイス:生理的および音響的特徴

『メタリックボイス:生理的および音響的特徴 』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov メタリックボイスの特徴をプロ歌手21人で調査。メタリックモードの母音エの発声では、口蓋帆の下制,咽頭壁の内側化,喉頭の挙上,披裂喉頭蓋ひだの狭窄,喉頭管の側方狭窄などの声道調…

アレルギー性鼻炎と喉頭病変:リアルワールドエビデンス

『アレルギー性鼻炎と喉頭病変:リアルワールドエビデンス』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov アレルギー性鼻炎(AR)はアレルギー性喉頭炎,COPD,喘息,慢性副鼻腔炎などの疾患との関連が知られているが、他に喉頭浮腫,音声障害,声帯結節など音声の問題とも関連する。…

プロ歌手の歌唱スタイル,発声習慣,全体的な健康状態

『プロ歌手の歌唱スタイル,発声習慣,全体的な健康状態』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 19〜57歳のプロ歌手57人(平均年齢32歳 女性31人/男性26人)の歌唱スタイル,発声習慣,健康状態を分析。53±2%に呼吸器疾患があり、23±2%に鼻炎があった。 89±2%が非喫煙者だ…

輪状甲状関節ー構造の異なるタイプに関する機能的側面

『輪状甲状関節ー構造の異なるタイプに関する機能的側面』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 50の死体標本の100の輪状甲状関節(CTJ)の、形態学的及び機能解剖学的構造を明らかにした。使用された標本は、女性25人,男性25人。 輪状甲状関節の軟骨表面は、MaueとDickso…

声帯の弓状変化の定量的評価と各種パラメーターについての臨床的検討

『声帯の弓状変化の定量的評価と各種パラメーターについての臨床的検討』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/larynx1989/17/1/17_1/_pdf “声帯の弓状変化は,反回神経麻痺や声帯溝症などの疾病や,レーザー手術などの後に見られる所見”“器質的・機能的疾患…

声帯萎縮の病理組織学

『声帯萎縮の病理組織学』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp1960/43/4/43_4_432/_pdf “声帯萎縮とはいったん正常の大きさまで発育した成人・小児声帯の容積,あるいは声帯の層構造を構成する各組織の容積が単独にあるいは重複して減少し,発声機能が…

専門医を悩ませる高齢疾患への対応ー声帯萎縮症ー

『専門医を悩ませる高齢疾患への対応ー声帯萎縮症ー 』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/123/6/123_528/_pdf “咽喉頭の加齢変化は50歳前後から起こり,最初は粘膜の繊毛機能低下や粘液産生低下により咽喉頭の乾燥や痰がらみが起こる” “声帯…

性ホルモンがヒトの音声生理に及ぼす影響:小児期から老年期まで

『性ホルモンがヒトの音声生理に及ぼす影響:小児期から老年期まで』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ヒトの声に対する性ホルモンの影響に関するレビュー論文。小児期、思春期、月経、妊娠、老年期のそれぞれの時期や状態で起こる性ホルモン関連の声の変化を解説す…

成人の声帯長の測定

『成人の声帯長の測定』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 撮影された声帯と定規の画像を同じ倍率で処理し、成人165人の声帯長を測定。神経遮断麻酔下の100人の声帯長は、男性14.6mm,女性11.1mmだった。全身麻酔下の65人の声帯長は、男性15.3mm,女性13.5mmだった。 …

年齢に応じた真声帯の成長の評価

『年齢に応じた真声帯の成長の評価』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 年齢に伴う声帯の長さの変化を評価するため、生後1ヶ月〜20歳までの205人(女性87人,男性118人)の声帯全長(TVFL),膜様部声帯長(MVFL),軟骨部声帯長(CVFL)を測定し膜様部対軟骨部(M/C)比を計算し…

本態性音声振戦症の臨床的特徴:34例の研究

『本態性音声振戦症の臨床的特徴:34例の研究』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 本態性音声振戦症について患者34人を対象とした記述的臨床コホート研究。患者の93%は女性だった。振戦は60歳代(62.9+/-15.0)に始まるのが典型で、診察時点で平均6.7年の間症状が存在…

上顎と下顎の長さ及び矢状方向の突出と基本周波数との相関

『上顎と下顎の長さ及び矢状方向の突出と基本周波数との相関』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov F0と上顎と下顎の長さ及び突出との相関関係を健常者45人で調査。F0及び話声位と上顎及び下顎の長さには中程度の負の相関関係があった。その他のパラメータはF0及び話声…

歌声:ボーカルウォームアップ及びクールダウン後の音響パラメータ

『歌声:ボーカルウォームアップ及びクールダウン後の音響パラメータ』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov ウォームアップとクールダウンの歌声への影響を女性歌手32人で調査。クールダウン後にはF0の減少が見られ、これはクールダウンが声の回復を助け、声帯の緊張の…

ヒトの喉頭の形と大きさの思春期後の発達の軌跡

『ヒトの喉頭の形と大きさの思春期後の発達の軌跡』 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 男女105人ずつのCT画像から甲状軟骨の3次元再構成を行い、性別,年齢,BMI,身長が、甲状軟骨のサイズと形に及ぼす影響を分析。 男性では、年齢のみが強い影響を示した。高齢男性は…

舌骨上筋の速筋線維のトレーニングにおける高速開口運動

『舌骨上筋の速筋線維のトレーニングにおける高速開口運動』https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29403269/ 嚥下機能改善のための舌骨上筋の速筋を標的とした高速開口運動の有効性を、嚥下障害関連症状のある参加者21人で調査。結果、トレーニング実施後に安静…